令和6年度理事会・定例総会合同会議、ダム・発電関係市町村等振興議員連盟との合同勉強会を開催

本協議会では、去る5月20日(月)に理事会・定例総会合同会議及びダム・発電関係市町村等振興議員連盟との合同勉強会を開催いたしました。

理事会・定例総会合同会議

日時:令和6年5月20日(月)
場所:自民党本部
出席者:①来賓
    ・ダム発電関係市町村等振興議員連盟会長 宮下一郎氏
    ・資源エネルギー庁電力・ガス事業部長  久米 孝氏
    ・国土交通省水管理・国土保全局 河川環境課長 豊口 佳之氏
    ②会員市町村長
議事:(1)報告第1号 会務報告について
   (2)議案第1号 令和5年度歳入歳出決算(案)について
   (3)議案第2号 令和6年度事業計画(案)について
   (4)議案第3号 令和6年度歳入歳出予算(案)について
  (5)議案第4号 令和6年度会費の負担基準等(案)について
   (6)「地域のための小水力発電に関する研究会」報告書(案)について    

久米 孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

 浜田会長の挨拶の後、来賓の宮下一郎ダム・発電関係市町村等振興議員連盟会長、久米 孝資源エネルギー庁電力・ガス事業部長、豊口佳之国土交通省水管理・国土保全局河川環境課長から挨拶をいただきました。
 その後、浜田会長を議長として議事に入り、まず令和5年度会務報告について事務局より報告し、了承されました。続いて、令和5年度歳入歳出決算が付議され、原案どおり承認されました。

 次いで、令和6年度事業計画、同歳入歳出予算、同会費負担基準について一括付議され、原案の通りすべて了承されました。
 最後に、「地域のための小水力発電に関する研究会」報告書(案)について、事務局より小水力発電導入に向けた必要な施策や課題などの説明を行いました。
 この後、「ダム・発電関係市町村等振興対策の充実・強化に関する要望」(案)及び同報告書(案)の取扱い等について、会議後に開催する「ダム・発電関係市町村等振興議員連盟との合同勉強会」での意見を踏まえた要望(案)を事務局で作成し、書面により照会した上で、6月中に要請活動を実施する旨、浜田会長より提案があり、了承されました。

ダム・発電関係市町村等振興議員連盟との合同勉強会

日時:令和6年5月20日(月)15時30分~16時30分
場所:全国町村会館2階ホール
出席者:ダム・発電関係市町村全国協議会理事、会員市町村長、代理出席者
    ダム・発電関係市町村等振興議員連盟入会国会議員、代理出席者
議事:「地域のための小水力発電に関する研究会」報告書(案)について
            ダム・発電関係市町村全国協議会事務局
           早稲田大学基幹理工学部教授 宮川和芳氏
      鎮守の森コミュニティ研究所特別研究員 松尾寿裕氏

概要

 はじめに、宮下一郎ダム・発電関係市町村等振興議員連盟会長より、「世界の各国では日本よりも落差が少ない国土であるにもかかわらず、はるかに多くの小水力が導入され、再エネの大きな基盤となっていると聞く。本日は、『地域のための小水力発電に関する研究会』でまとめた報告書(案)について協議いただき、地域に貢献できるエネルギー源として小水力を前に進めてまいりたい」と挨拶がありました。

 その後、浜田正利ダム・発電関係市町村全国協議会会長(北海道新得町長)より挨拶の後、本会事務局から、令和5年4月に設置された「地域のための小水力発電に関する研究会」での5回にわたる会議での議論及び現地視察を踏まえて取りまとめた報告書(案)について説明しました。また、研究に関わった宮川和芳早稲田大学基幹理工学部教授及び松尾寿裕鎮守の森コミュニティ研究所特別研究員からの補足説明の後、意見交換に移りました。

 意見交換の場では、高知県北川村の上村村長から、「村では小水力発電の導入で村全体の電気使用量の4割弱がカバーされる」との事例紹介とともに、「財源対策として、過疎債の起債要件の見直しを求める」意見が出されました。この他、青森県三戸町の松尾町長、福島県只見町の渡部町長、茨城県北茨城市の豊田市長からも小水力発電の導入に向けた発言がありました。
 また、宮下議連会長からは、水利権について「大規模な発電用と違い、河川水量には影響が小さいにもかかわらず、小水力発電導入のネックになっていると聞く。何かアドバイスがあったら伺いたい」と質問がありました。これに対して、松尾氏より、「水利権について国交省は1年分の流況調査で良いとしているのに、都道府県の担当部局では10年分を求める運用事例があるなど、適切な情報発信が必要であり、様々な導入事例の共有が必要」との回答がありました。この点に関して進藤金日子議連事務局長は、「県管理の河川については、県土木課が厳しく運用しているところがあり、今後、議連として整理していく必要があると考えている」と述べました。

 最後に、宮下会長から「水源地域が廃れれば、日本の国土や社会が成り立たない。地域が見直される時代でもあり、皆様の応援団として、議連の運営に力を入れてまいりたい」との挨拶があり、閉会しました。